WordMatch

設計思想と更新履歴 Design rationale & changelog

📌 ねらいPurpose

WordMatch は、神経衰弱(memory game)の仕組みを使って英単語の意味関係(類義・反意)への気づきを促す教育用ゲームです。カードの絵合わせではなく「≒ 類義語」または「⇔ 反意語」のペアを見つける設計で、単語を1語ずつ暗記するのではなく、語と語のネットワークとして意味を整理する学習を意図しています。 WordMatch adapts the classic memory game to raise learners' awareness of lexical relations: players match synonym or antonym pairs, organizing vocabulary as a semantic network rather than isolated items.

ホストが作成した4桁コードを共有し、各プレイヤーが自分のスマートフォンから参加します。ペアを当てたプレイヤーは続けてもう一度めくれる、神経衰弱の標準ルールを採用しています。

🎯 語彙選定の自動化Automated word selection

カードになる単語ペアは、人手やLLMによる一回的な選定ではなく、再現可能なルールベースのパイプライン(tools/generate_pairs.py)で自動生成しています。

NGSL
語彙リスト / word list
WordNet
意味関係 / relations
620
生成ペア / pairs
1. 語彙の範囲 — ターゲット語は New General Service List (NGSL) の見出し語2,818語。現代英語コーパスに基づく高頻度語リストで、リスト内の順位をそのまま頻度ランクとして利用します。内容語(名詞・動詞・形容詞)のみを対象とします。

2. 類義語ペア — WordNet で同一 synset を共有する NGSL 語のペアを抽出。ただし多義語の周辺義による誤ペア(例: dog/track「追跡する」、north/union「北軍」)を防ぐため、共有 synset が両語の上位語義であり、かつ SemCor コーパスでの出現数が両語とも2以上という頻度条件を課しています。

3. 反意語ペア — WordNet の direct antonym 関係を利用。この関係は辞書編集者が明示的に付与したものなので、緩い頻度条件のみで高品質なペアが得られます。

4. 検証 — 形態的に関連する語(同語幹)を機械的に除外した上で、フィルタを通過しても学習者に馴染みのない語義に依存するペアを目視でブロックリスト化(82組)。「自動生成+最小限の人手検証」という構成です。

5. レベル分け — ペアのうち低頻度側の語の NGSL ランクで3帯域に分割。各レベル内では単語の重複を排除し、1枚のカードが2枚と対応する事態を防いでいます。
レベル / LevelNGSL 頻度帯類義語 ≒反意語 ⇔
初級1–100013843
中級1001–200018951
上級2001–281817128

ゲームごとに選択レベルのプールから6〜10ペアをランダム抽出するため、毎回異なる組み合わせで遊べます。

📱 スマートフォンでの安定動作Mobile resilience

授業中の利用では、画面の自動消灯や他アプリへの切り替えが頻繁に起こります。WordMatch はプレイヤーを自動的に退出させない設計を採用しています。

🔧 技術構成Tech stack

Firebase Hosting + Realtime Database(リアルタイム同期)。フレームワークなしの単一 HTML ファイルで、依存はフォントと Firebase SDK のみです。ルームは一過性の授業利用を想定し、作成から6時間でコードが再利用可能になります。

🗂 更新履歴Changelog

v1.0.02026-07-20
v0.9.0-beta2026-07-20

🙏 クレジットCredits

Browne, C., Culligan, B. & Phillips, J. (2013). The New General Service List. (CC BY 3.0)
Princeton University. WordNet: A Lexical Database for English.
語義頻度の推定には SemCor コーパスのタグ付けデータを利用しています。
開発: 浦野 研(北海学園大学)— 生成AIとの協働による教育用ウェブアプリ開発の一環として。